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「ぽっくり死ねたらいいわ~」の現実

ぽっくり寺やピンピンコロリ観音。「朝起きたら死んでたわ」が理想!!とお話される方が多いですが・・・実際ってどうなの??

「延命治療はしたくないと元気だったときは言っていました。でも点滴もしないとかそこまではわからない。
水も飲めないのは可哀そう。どうするのがいいですか?」救急搬送された患者さん家族が多様な選択を迫られ、困り、医療者に判断を仰ぐことはめずらしくないことです。

ここに三大死因(心疾患・悪性新生物・脳血管疾患)による死亡の状況
平成29年度人口動態統計特殊報告 平成27年都道府県別年齢調整死亡率の概況

厚生労働省が公表したデータがある。

三大死因の中であきらかに下降しているのが脳血管疾患
これは、助かる命が増えて喜ばしい反面、「簡単にぽっくりなんて逝けないよ」ということです。
医療技術の進歩により、一命を取り留める方が増えています。

そして、一命を取り留めた場合でも半身の麻痺や言語障害などの後遺症が残ることが少なくありません。
寝たきりにつながることも多く、要介護の最大の原因となっています。

誤解のないように言います。ぽっくり逝くことが良い、一命を取り留めりことが悪というわけではありません。
リハビリをしつつ介護を受けつつ生きていくことも素敵なことです。
このままお別れなのか・・・と思っていた大事な人が助かることで、どれだけ救われる方がいるか、も知っています。
ただそこにある事実。ぽっくり逝くことは難しいことが多いです。病気を抱えて何年も過ごされる方も多いです。

だから元気なときに備えておきましょう!!

死に方を決める延命治療についても考える必要はありますが、まず何年も病気を抱えて生きることになったときに
自分がどうしたいか、選択肢を考えてみましょう。

もちろん元気なときに思っていたことと、実際身体が思うように動かず、心細くなった状況では気持ちが変わることもあると思います。
でもその時は軌道修正すればいいのです。
それでも、初めて考えるのとは大きく違います。パニックになりますから。一度でも真剣に自分の生き方を考えた経験がある場合では、
より賢明な判断につながるかと思います。

逆に「こうしたい」という思いはあるけれど、いざとなったら家族に迷惑をかけたくないからと、
言い出せなくなってしまうということもあります。はじめに、エンディングノートに記載して気持ちを伝えておけば
「こういう気持ちだったね」と、降って沸いた話よりも支える側の覚悟も変わります。

脳血管疾患では、麻痺を抱え、書くことも話して伝えることも難しくなることもあります。

また、先日介護施設で働く義弟と話していたのですが「認知症患者さんが、延命治療をどうしたいと思っていたのか。
もちろん家族からもよく話を聞いて判断していくけれども、本当にこういう思いだったのかな?と感じることは多々あるんです」と。

現場の実感でした。健康な時にこそじっくり自分の想いをまとめておく必要性をあらためて感じました。

医療・介護施設で過ごすほかにも自宅で最期まで過ごしたいという選択肢もあります。

その場合、実際周囲がどこまで負担できそうか、家族ができなければ介護保険を利用して独居で訪問介護や訪問看護を受けて最期まで過ごすことも可能です。
ただし一人きりの時間に亡くなる覚悟は必要です。

病院や施設、ホスピスを利用したい意向、きちんと余命について病気について告知してほしいと考えるのか。

介護保険の利用、貯金、周囲の協力、自身の思いと覚悟、すべて合わせて考えていく必要があります。
またこれらは事前に家族に伝えておこことも肝要です。
自分自身が何を希望しているか、元気なうちに考えをまとめ、思うように生き抜くこと、そして介護生活を支える、
残される周囲の大切な人が、迷ったり揉めたりしないよう道筋を考えることは大変有意義なことだと考えています。

そうそう、脳血管疾患ですが身体に異変を感じたときに様子をみてしまう方が多いのです。
様子を見るって、悪くなるのを待つとイコールですから!!「何かへん?」と感じたら1秒でも早く血管のつまりを溶かさないと
脳が壊死(えし)してしまう。脳は一度壊死したら二度と元には戻りません。

すぐに病院に行ってください!!麻痺が残らないかもしれない!!

脳梗塞の場合、4.5時間以内なら血栓を溶かす治療ができる薬があります。

血栓を溶かすにはrt―PA(アルテプラーゼ)という薬の投与が最も効果的とされる。米国の技術をもとに日本では協和発酵キリンと田辺三菱製薬が開発を手掛けた薬だが、発症から4.5時間以内であることが前提。血栓により血液が回らなくなった血管はもろくなりrt―PAで溶かした血液が大量に流れ込み破裂しやすくなるからだ。2014/6/22 日本経済新聞 

なんかへん?下記の症状は「疲れてるのかなー」という症状ではありません。様子を見ないですぐ病院へ行きましょう。

Face 顔の麻痺 どちらかの口が下がる よだれ ゆがみ

Arm 腕の麻痺 腕が両方同じ高さに上がらない

Speech 言葉の麻痺 言葉が出ない 呂律が回らない

Time 症状に気づいたらすぐに救急車!時間が重要!

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本当に使って良かった!エンディングノート ランキング

医療・福祉現場で約15年働いてきた看護師であり、エンディングノートプランナーが作成した
本当に使ってよかった「エンディングノート」ランキング。

みなさんにピッタリ合うエンディングノートが手に入れられるようにしたい。
そんな思いからすべて自腹で購入!
中身を吟味しランキング作成をしました。ランキングはいいものが見つかれば変動します。お役に立てたら幸いです。

1位 「もしも」の前に作っておきたいエンディングノート

かゆいところに手が届くエンディングノート。
目が悪い方、マス目に字を小さく書くのが難しい方、老眼・白内障・緑内縁など小さな文字が見えにくい方には記入欄が大きく、読みやすいでのでおすすめです。両親へのプレゼントなどにも最適です。
必要な情報が網羅されているにも関わらず「たくさん書かないと」というプレッシャーを感じさせない内容。
かつ、思い出や未来に向かっての気持ちの整理もできて、単なる終活という意味合いだけではないのがとても良いです。

2位 そのまま書ける!パソコンでも使える! 明日のための「マイ・エンディングノート」

両親にプレゼントしても、若い世代が記入しても、配偶者と書いてもよいオールマイティーなエンディングノート。
文字を書くスペースが大きめで、ぎっちり詰まっていないので目に優しい。
特筆すべきはやはり2冊組であること。財産関係は分けて保管して、必要な人にしか見せたくないですよね。
またパソコン入力を希望されていた方には、CD-ROM付きはありがたい。
星5つにならなかったのは値段です。2000円超えは割高に感じてしまいそう。しかし、内容とCD-ROMのことを確認すると妥当なお値段だなと思います。
本当に使って良かった!エンディングノートランキング2位にランキング入りしました。ランキング入れ替わります!
充実した内容含め、幅広い世代におすすめできます。

3位 MY Life これまでとこれから自分史年表+エンディングノート

「人生の終着地点を考えることで、今をよりよく生きる」ことを実現できるエンディングノートの決定版。
K&B PUBLISHRS 旅のガイド本「るるぶ」の出版社。終末期やエンディングに特化していないため、幅広い年齢層が利用することができます。
これまでのあゆみや思い出を振り返りまとめられる自分史機能+「これからのために」「もしものために」を記入できるエンディングノート機能が1冊にまとまっています。
自らの人生観を整理しつつ、楽しみながら記したい方なら、若者~中高年~老年期とどの世代にもおすすめ。
(簡潔に終末期のことのみ記したい方にはおすすめできませんので注意)

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