この本はツイッターで反響を呼び書籍化した本です。40代の夫を突然死で亡くし、幼い2人の子を抱えて途方に暮れた著者の煩雑な手続きと残された膨大なモノに途方に暮れながら奮闘する姿を読むと「人ってこんなに突然亡くなるんだな」とあらためて突きつけられたような思いになりました。
マンガでとても読みやすく、また「エンディングノートはシニア向け」と思っている40代50代の方に特に響くのではないでしょうか。
つらい体験をこうして一冊にまとめてくださった著者に感謝の思いです。
オタクの~とありますが、いわゆるフィギュアやアクスタなどの秋葉系オタクの方だけの本ではありません。いわゆるオタ活グッズだけでなく、夫婦それぞれ趣味のモノなどありませんか。
電車好き、ゲーム好き、本が好き、アイドルが好き、ジーンズが好き、食器を集めるのが好き、などなど。
そういった本人にとって大事なモノでも残された人からはどうみえるかよくわかります。
著者の実際経験した大変さを読むと、整理整頓のきっかけにもなりますし、もしもの時には誰に譲ればいいか、どこに持ちこめばばいいのかをきちんとわかるように記しておく気になると思います。
持病がなくても、働きざかりでも、いつ何が起こるかは誰にもわかりません。そんなことは知っていても、やっぱり人ごとに思ってしまいがちです。こちらの本では、生前にしておくべきこと(貯金、デジタル、保険関係などの情報共有など)がよくわかるので夫婦や、親子で読むと、タブーに思える死について語り合うきっかけになると思います。
また、身近な人が亡くなった時にするべき手続き(行政手続き、お金、相続など)も、基礎知識として流れが頭に入っていれば、少しは落ち着いて対応できそうです。だって、手続きなんて誰も基礎知識として教えてくれません。
この本を読むと身近な人の死だけでなく、「自分が突然死んでしまったら・・・」と考えるきっかけになります。冒頭にあるように「死に実感がわかない人にこそ読んでほしい」オタク関係なくてもぜひ読んでほしいです。
とてもおすすめです。