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千の風になって〜昨日まで元気だったのに

訪問看護師をしていたとき。
末期ガンの奥様を献身的に介護される旦那さまに出会いました。
在宅で過ごすということ。それは例え高齢のご主人であろうと、退院時にさまざまな医療的技術を学んで、使えるようになる必要があります。(もちろんそれらをサポートするために訪問看護が入ります。)
点滴のこと、傷の手当て、尿道カテーテルの管理、服薬管理などなど
黙々と必死にこなす姿に頭が下がる思いでした。
しかしその旦那さまが・・・
夜間就寝中に突如として息を引き取りました。誰もが耳を疑いました。世間ではよく聞く話と思いますか。しかし、自分の大切な人が、元気と信じて疑わず<いつか来る別れ>はまだまだ先のこと、と思っていたご家族にとってみたらどうでしょう。心の準備期間がなく突然残された家族の悲しみはとても深いものでした。
その後、奥様の訪問看護に行くと毎回「窓をすこーし開けておいてね」とおっしゃいます。季節は冬。清拭や身体全体の軟膏処置、傷の手当てなどで肌をさらけだします。
風邪をひくのではないか、寒いのではないかと心配しましたが、奥様は一向に譲りません。
「窓をあけておきたいお気持ちがあるんですね」
「何か理由があるんですね」
とお声がけしました。すると
「主人がね、千の風になって来てくれる気がするの」
「窓をすこし開けてあげないと入れないでしょう」
「自分で窓が開けられないから訪問の間だけ開けておいてほしいの」
ぽつりぽつりと打ち明けてくださいました。
それからは・・・できる限りのかけもの調整、保温に努め、窓をすこしだけ開けたまま処置をしました。冷たい風が入ってきても奥様は「主人がきた!」ととてもとても嬉しそうでした。
ご主人が亡くなられてきっかり1か月後、奥様は旦那様のもとへと逝かれました。
それは、めずらしく体調良く、食欲もあり、息子さん娘さんがひさしぶりにたくさんお話しできたんです!と喜ばれていた翌日のことでした。
残される息子さん娘さんと思い出に残る対話の時間を持つことができました。心の準備期間を作ってくれたのかも。奥様もご家族もとても幸せな最期をむかえることができたのだなあ、そして旦那様を追って行かれたのだ、としみじみ感じました。
「千の風になって」
千の風に 千の風になって
あの 大きな空を 吹きわたっています
あの 大きな空を 吹きわたっています
津川雅彦さんの訃報に千の風になったご夫婦を思い出しています。
ご冥福をお祈りいたします。

本当に使って良かった!エンディングノート ランキング

医療・福祉現場で約15年働いてきた看護師であり、エンディングノートプランナーが作成した
本当に使ってよかった「エンディングノート」ランキング。

みなさんにピッタリ合うエンディングノートが手に入れられるようにしたい。
そんな思いからすべて自腹で購入!
中身を吟味しランキング作成をしました。ランキングはいいものが見つかれば変動します。お役に立てたら幸いです。

1位 「もしも」の前に作っておきたいエンディングノート

かゆいところに手が届くエンディングノート。
目が悪い方、マス目に字を小さく書くのが難しい方、老眼・白内障・緑内縁など小さな文字が見えにくい方には記入欄が大きく、読みやすいでのでおすすめです。両親へのプレゼントなどにも最適です。
必要な情報が網羅されているにも関わらず「たくさん書かないと」というプレッシャーを感じさせない内容。
かつ、思い出や未来に向かっての気持ちの整理もできて、単なる終活という意味合いだけではないのがとても良いです。

2位 そのまま書ける!パソコンでも使える! 明日のための「マイ・エンディングノート」

両親にプレゼントしても、若い世代が記入しても、配偶者と書いてもよいオールマイティーなエンディングノート。
文字を書くスペースが大きめで、ぎっちり詰まっていないので目に優しい。
特筆すべきはやはり2冊組であること。財産関係は分けて保管して、必要な人にしか見せたくないですよね。
またパソコン入力を希望されていた方には、CD-ROM付きはありがたい。
星5つにならなかったのは値段です。2000円超えは割高に感じてしまいそう。しかし、内容とCD-ROMのことを確認すると妥当なお値段だなと思います。
本当に使って良かった!エンディングノートランキング2位にランキング入りしました。ランキング入れ替わります!
充実した内容含め、幅広い世代におすすめできます。

3位 MY Life これまでとこれから自分史年表+エンディングノート

「人生の終着地点を考えることで、今をよりよく生きる」ことを実現できるエンディングノートの決定版。
K&B PUBLISHRS 旅のガイド本「るるぶ」の出版社。終末期やエンディングに特化していないため、幅広い年齢層が利用することができます。
これまでのあゆみや思い出を振り返りまとめられる自分史機能+「これからのために」「もしものために」を記入できるエンディングノート機能が1冊にまとまっています。
自らの人生観を整理しつつ、楽しみながら記したい方なら、若者~中高年~老年期とどの世代にもおすすめ。
(簡潔に終末期のことのみ記したい方にはおすすめできませんので注意)

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